【1月8日 AFP】編集会議での殺りく、路上で「処刑」された警官、そして懸命の犯人追跡──フランスでここ少なくとも40年で最悪の襲撃事件となった風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)本社銃撃事件を、時系列で追う。

 1月7日午前11時20分(日本時間午後8時20分)、黒い戦闘服を着てカラシニコフ銃で武装した覆面の男2人が、シャルリー・エブド社の資料室が入っているパリ(Paris)・ニコラアペール(Nicolas-Appert)通り6番地の建物に侵入。「ここはシャルリー・エブドか?」と叫んだ後、住所が間違っていたことに気付く。

 2人はすぐに10番地に移動。受付のスタッフに発砲後、ジャーナリストや漫画家が編集会議を開いていた3階に向かう。警察筋によれば、「男2人は銃を乱射し、会議室にいた人たちを冷酷に殺害した。(漫画家の)シャルブ(Charb)氏の護衛に当たっていた警官も、応戦する間もなく殺害された」。生存者は、テーブルの下に隠れた1人だけだった。現場に居合わせた人々は、男2人が「預言者のかたきを打った」「アッラー・アクバル」(アラビア語で神は偉大なりの意)と叫ぶのを聞いた。

 午前11時半(日本時間午後8時半)、シャルリー・エブド本社の銃撃について通報を受けた警察が、現場に急行。武装した男らは再び「アッラー・アクバル」と叫び逃走した後、警察と対峙(たいじ)し、銃撃戦となる。黒のシトロエン(Citroen)C3に乗り込んだ男2人は、別の警察車両と撃ち合いになり、10発ほど発砲。車内にいた警官らにけがはなかった。