【1月2日 AFP】2014年のウェアラブル端末のトレンドは、歩数や脈、食習慣などさまざまなものを記録するセンサーに象徴された。そしてウェアラブル端末は現在、私たちの行動を把握するという段階を超えて、私たちがやるべきことを指示する段階への進化を始めている。

 ブレスレット型、腕時計型、ペンダント型といったウェアラブル端末は、最新テクノロジーの愛好者の間に徐々に広がり、ペットのイヌの寝過ぎや運動不足を指摘するメダル型のウェアラブル端末さえも登場した。センサーが収集したデータはスマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット端末に蓄積され、専用アプリがユーザーやペットの日々の行動を健康面から分析する。

「自己を数値化する」というトレンドは生まれたばかりとはいえ、2014年に勢いに乗った。2015年にはフィットネスなどに適したアップルウオッチ(Apple Watch)が発売されることもあり、さらに拍車がかかることになるだろう。

 米シリコンバレー(Silicon Valley)の調査会社エンダール・グループ(Enderle Group)のITアナリスト、ロブ・エンダール(Rob Enderle)氏は「私たちは自分自身についての事柄に、より強い興味を抱く傾向がある」と語る。

 私たちの身につけているセンサーは自動的に日々の行動を測定し、そのデータはオンライン上のデータセンターにあるコンピューターで細かく分析される。将来はさらに、人々のニーズを推測できるようになるかもしれない。

 業界アナリストらによると、フィットネスバンドの購入者は、歩数を友人たちと比較するといった行為の目新しさが薄れてしまうからか、着用を止めてしまう傾向があるという。

 調査会社フォレスター・リサーチ(Forrester Research)のJ・P・ガウンダー(J.P. Gownder)氏は「消費者が必要としているのはデータの収集ではなく、より良い人生を送るための洞察だ」と話す。