■ウィギンスの新たな挑戦

 一方で同選手権では、ウィギンスが、タイムトライアルの王者トニー・マルティン(Tony Martin)に番狂わせで演じられる唯一のライダーであることをはっきりと示した。

 タイムトライアルで大会3連覇を飾っていたマルティンをロンドン五輪でも破ったウィギンスは、同世代の中で希代のオールラウンダーであることを証明した。

 人気の高いウィギンスは、2015年にアワーレコードの更新と第113回パリ~ルーベ(113th Paris Roubaix)挑戦を掲げて今年を締めくくっている。

 アワーレコードは、UCIが規則を変更したことで最新の自転車を使用することが可能となって再び脚光を浴び始め、オンドジェイ・ソセンカ(Ondrej Sosenka)が2005年に記録した49.7キロメートルの記録が塗り替えられた。

 ベテランのイェンス・フォイクト(Jens Voigt)は9月に記録を51.11キロメートルに伸ばしたが、その6週間後にマティアス・ブランドル(Matthias Brandle)がその記録をさらに約750メートル更新している。

 2015年には、この記録もウィギンズだけではなく他のライダーからのプレッシャーを受けることになる。(c)AFP/Barnaby CHESTERMAN