【12月11日 AFP】国際自転車競技連合(UCI)は10日、ドーピング問題が相次いでいるアスタナ(Astana Pro Team)に対し、ワールドツアーライセンスを認可した。

 しかしながら、ライセンスを付与する中でUCIは、ドーピング違反に関連した「ここ最近の出来事の責任をどの程度チームが、あるいはチームと経営陣が負うかを決定する」ローザンヌ大学スポーツ科学研究所(Institute of Sport Sciences of the University of Lausanne)による監査などを含めた、諸条件に同意しなければならないとしている。

 2014ツール・ド・フランス(2014 Tour de France)王者のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)を擁するアスタナは、これに加え、2017年からワールドツアーの全チームに強制される予定となっている「内部運営要綱」を2015年から確実に実行しなければならない。

 今年、アスタナからはマキシム・イグリンスキー(Maxim Iglinskiy)とバレンティン・イグリンスキー(Valentin Iglinsky)の兄弟に、さらにリザーブチームのアスタナ・コンチネンタル(Astana Continental)からは3選手に、禁止薬物の陽性反応が出ていた。これを受け、チームはUCIから反ドーピングの方針を改めるよう迫られ、その今後については宙ぶらりんの状態だった。

 これに加えUCIは、アスタナがドーピング違反で追放処分となっているミケーレ・フェラーリ(Michele Ferrari)医師と面会したのではないかというイタリアでの報道についても調査を行うとしている。

 一方でUCIは、チーム・ユーロップカー(Team Europcar)について「財政基準が満たされていない」と見積もり、ライセンスを却下している。(c)AFP