【11月3日 AFP】アイルランド航空(Aer Lingus)の機内で娘をからかおうと使い捨てコーヒーカップのふたに「エボラ注意」と落書きしたイタリア人男性が先月30日、ダブリン(Dublin)空港で身柄を拘束された。

 この男性は、会議に出席するため家族と伊ミラノ(Milan)からダブリン行きのアイルランド航空に乗っていたIT企業社員のロベルト・ビナスキ(Roberto Binaschi)さん(56)。ビナスキさんが「Attenzione Ebola」と落書きをしたふたを客室乗務員がごみの中に見つけ、機内では警戒態勢がとられることに。事情を聞かれたビナスキさんが落書きをしたことを認めたため、客室乗務員がダブリン空港当局に緊急通報。同空港では緊急態勢が敷かれ、到着したビナスキさんは妻と娘とともに身柄を拘束された。乗客142人が乗ったアイルランド航空機周囲も封鎖措置がとられた。

 先月31日、ダブリン地裁に出廷したビナスキさんは、騒ぎを起こすつもりは毛頭なかったと釈明。地元メディアによると、潔癖症気味の娘をからかうつもりで、娘よりも先にコーヒーに口をつけ、娘のペンで「エボラに注意」とふたに書いてカップを娘の目の前に置いたと弁明した。

 ビナスキさんは、機内における脅迫的、虐待的または侮辱的行為を認め、裁判所はビナスキさんの行為を「たちの悪すぎる冗談」と判断し、ビナスキさんに罰金2500ユーロ(約35万円)をホームレスを支援するダブリンの慈善団体に寄付するよう命じた。(c)AFP