■発電所4か所の閉鎖にスモッグ解消効果なし

 李克強(Li Keqiang)首相は3月、全国規模で「汚染との戦い」に取り組むと明言した。当局者らも「グリーン都市」について相次いで発言し、中央政府は石炭火力発電への依存削減を確約している。ただ、エネルギー消費量の削減については確約を避けていることから、専門家らは発電所の閉鎖が北京の環境全体に及ぼす効果は限定的との見解にある。

 上海(Shanghai)にある中欧国際工商学院(China Europe International Business School)で持続可能性を専門としているリチャード・ブルバッカー(Richard Brubaker)教授は、「スモッグは北京市内で発生している他、市外からも移動してくる。中国全土に約2200~2300か所ある発電所のうち4か所を閉鎖しても実質的な効果はなく、その変化に誰も気付かない可能性すらある。発電所4か所を閉鎖すれば北京のスモッグ問題が解消すると見る向きは多いが、そのようなことは決してあり得ない」と指摘している。

 ブルバッカー教授は、中国経済が発展する上で必要なエネルギーは、30年までに400%増えると予想されているとしながら、都市化の進行に伴いエネルギー依存が「爆発的に増加するのは間違いない」と述べた。

 また、カギは「エネルギー効率」が握っているとし、「スモッグがここ数年より悪化の一途をたどっていくのは確かだ。同じ水準の国内総生産(GDP)を実現するために中国が運転している火力発電所の数は米国の約2倍だ。効率が非常に低い経済だ」と説明した。(c)AFP/Neil CONNOR