ボクサーが負けた腹いせにレフェリーを暴行、永久追放に
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【10月22日 AFP】ボクシングの欧州ユース選手権(The 2014 European Confederation Youth Boxing Championships)の試合で、試合に敗れたことに腹を立てたクロアチアの選手がレフェリーをノックアウトし、同国ボクシング連盟から永久追放処分を受ける事件があった。
追放されたのはクロアチアのヴィド・ロンカー(Vido Loncar)選手。クロアチアボクシング連盟(Croatian Boxing Federation)は事件後に緊急の理事会を開き、「審判に対する悪質な暴行」によりロンカーを「永久追放処分とする」と発表した。
レフェリーがロンカーから滅多打ちにされたのは20日の試合での出来事だった。ロンカーが猛攻を受けているのを見たレフェリーは、レフェリーストップを宣言して相手選手の勝利としたが、本人はこれが気に入らなかったようだ。
ロンカーはいきなりポーランド人のレフェリーを殴り倒すと、その後も何度か殴打を加えた後、足首をつかまれてリングから引きずり出された。
対戦相手のアルギルダス・バニウリス(Algirdas Baniulis)選手は、レフェリーが攻撃を受けている間にリングから逃げ出していた。
問題の襲撃シーンは、インターネット上ですでに広まっている。
クロアチアの連盟は世界ボクシング機構(World Boxing Organisation、WBO)など関係各団体に、「ロンカーの行動で生じた痛手」について謝罪している。連盟はまた、病院へ運び込まれたレフェリーの家族にも、深く謝罪している。
今回の暴行で、ロンカーは留置場に入れられている。
クロアチア国営放送(HRT)によれば、連盟のマルコ・マロヴィッチ(Marko Marovic)氏は「こんなことが起きていいのかという最悪の事件。ザグレブ(Zagreb)とクロアチアにとって大きな恥だ」とコメントした。
「今大会の開催や、クロアチアボクシングのイメージ向上に要したあらゆる努力が、数秒で台無しになった」
ボクシングの欧州ユース選手権は、10月17日から26日にかけて、クロアチアの首都ザグレブで行われている。(c)AFP