【10月20日 AFP】ボクシングの世界王者マニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)が19日、母国フィリピンでプロバスケットボール選手として初めて試合に出場した。

 伝説的ボクサーである一方、この試合では最年長かつ最も小柄な選手となったパッキャオは、起亜ソレント(Kia Sorento)のシューティングガードとして先発出場すると、2つのターンオーバーと1つのファウルを犯して無得点に終わり、ほとんどの時間をチアリーダーとして過ごした。

 ボクシングで8階級制覇を飾り、35歳でバスケットボールのルーキー選手となったパッキャオは、「(自分の成績は)どうでもいい。最も重要なのはチームの勝利だ」と述べた。

 身長1メートル69センチのパッキャオが、チームの選手兼監督としてブラックウオーター・エリート(Blackwater Elite)戦の先発メンバーに自ら名乗りを上げると、フィリピン・アリーナ(Philippine Arena)に詰めかけた5万人の観客は喜びのどよめきに沸いた。

 試合でチームがリードを許すと、ファンは観客席から怒りの声を上げて、「マニーにボールを渡せ!」と大合唱した。

 パッキャオは、9点リードを奪われると試合開始7分で自ら交代して、追いかける展開の試合の残りをベンチから見守った。

 そして起亜が80-66で勝利すると、観客席からは「マニー、マニー!」の大声援がこだました。

 パッキャオは11月にマカオで、無敗のクリス・アルギエリ(Chris Algieri、米国)とのWBO世界ウェルター級王座防衛戦が控えている。

 すでに、そのトレーニングの真っ最中であるパッキャオは、マカオでの一戦が終わるまでバスケットボールの試合には出場するつもりはないと語った。

 パッキャオは報道陣に対して、「ファイトが終わったら、きちんとプレーできるようにしないとね」と述べた。(c)AFP