【10月3日 AFP】世界トップレベルの女子サッカー選手たちは、2015年にカナダで開催される女子サッカーW杯(FIFA Women's World Cup 2015)で人工芝の使用を計画する差別があったとして、国際サッカー連盟(FIFA)とカナダサッカー協会(Canadian Soccer AssociationCSA)を相手取り訴えを起こしている。

 原告は、男子のW杯は天然芝で行われていることを挙げ、FIFAとCSAが「女子選手を差別している」とすると、男子選手の大会に比べ「不公平な状況でのプレーを余儀なくされる」と主張している。

「これまでの男子と女子のW杯は天然芝で行われてきたのに、CSAとFIFAは次の大会を人工芝で開催しようとしている」

 選手たちは、「B級のサーフェス」でプレーすることはプレースタイルに「大きく影響」し、けがを招くと同時に、自身の「威厳や心持ち、自尊心」を傷つけるとしている。そして最後に、不平等な扱いがカナダの人権法に触れるとしている。

 原告団には、年間最優秀女子選手に輝いたドイツ代表GKのナディーネ・アンゲラー(Nadine Angerer)、米国代表のアビー・ワンバック(Abby Wambach)をはじめ、オーストラリア、ブラジル、フランス、日本、メキシコ、韓国、スペインの選手が名を連ねる。

 選手たちは、FIFAとCSAに対し開催予定のスタジアムに天然芝を植えるよう求め、それがかなわない場合は、すでに天然芝があるスタジアムで開催すべきだと主張している。

 これを受けたCSAの担当者は、AFPに対し、公にコメントを出す前に、協会で訴えの内容を確認すると話している。(c)AFP