【9月29日 AFP】14MLBは28日、各地で試合が行われ、ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)のデレク・ジーター(Derek Jeter)が現役最後の試合となるボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)戦に臨み、最後までチームに貢献した。試合はヤンキースが9-5で勝利した。

 シーズン最終戦を前に、ア・リーグ東地区のライバルからその栄誉をたたえられたジーターは、指名打者として試合に臨んだ。

 ジーターは、初回の第1打席ではレッドソックス先発のクレイ・バックホルツ(Clay Buchholz)から強烈なライナーを放ったが、これは遊撃手のジェマイル・ウィークス(Jemile Weeks)の正面を突いた。

 しかし、イチロー(Ichiro Suzuki)を三塁に置いて迎えた3回の第2打席では、三塁への内野安打でイチローを本塁に還した。

 ここでヤンキースのジョー・ジラルディ(Joe Girardi)監督は、一塁のジーターに代走との交代で試合から退くかを確かめるしぐさを見せると、ヤンキースの主将を務めるジーターは小走りでベースを後にした。

 フィールドを去るジーターにはレッドソックスのファンから万雷の拍手が送られた。

 ジーターは、本拠地ヤンキー・スタジアム(Yankee Stadium)での最終戦で、物語の最後を飾る感動的なサヨナラ安打を放ち、敵地ボストン(Boston)での3試合を欠場すると思われていた。

 しかし、ジーター自身は、ライバル関係が名高いレッドソックスとそのファンへの敬意を表するため、試合に出場したいと述べていた。

 試合前に30分をかけて行われたセレモニーには、元レッドソクスの選手やボストンなどに本拠地を置く他種目の有名選手も駆けつけ、現在レッドソックスに所属する選手全員がダッグアウトを出てジーターと握手した。

 ジーターは、20年のキャリアでメジャー歴代6位となる3465本の安打を放った。2747試合で打率.309を残し、オールスター選出14回、5度のワールドシリーズ制覇を遂げている。(c)AFP