【9月6日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は5日、イラクとシリアで活動するイスラム教スンニ派(Sunni)過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」を打倒するための広範な国際的連携の計画の概要を発表した。

 英ウェールズ(Wales)で行われた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議での演説でオバマ大統領は、米国は広大な範囲を制圧したイスラム国との闘いに中東の同盟諸国が参加するよう努力すると表明した。

「一晩でできることではないが、われわれは着実に正しい方向に進んでおり、目標を達成するだろう」 と述べたオバマ大統領は、地域全体で取り組むことが「極めて重要だ」と指摘した。しかし米国務省はイスラム国との戦いでイランと軍事的に協調する「予定はない」としている。

 オバマ大統領は、「われわれはISIL(『イラク・レバントのイスラム国』。イスラム国の旧称)を弱めていき、最終的に打破する」と付け加えた。イスラム国は2人の米国人ジャーナリストを斬首して殺害したと主張している。

 オバマ大統領は、国際的連携が形成されつつあると「確信」していると述べ、米当局者は今月の国連総会(UN General Assembly)開会までに戦略を作り上げる計画だと語った。

 オバマ大統領は、NATO加盟国の間では、イスラム国が「重大な脅威を突き付けている」ことで見解が一致していると述べたが、どのような行動にせよイラクの新政権成立にかかっているという指摘は多い。(c)AFP/Alice RITCHIE