【8月28日 AFP】男子フィギュアスケートの羽生結弦(Yuzuru Hanyu)は27日、今年のソチ冬季五輪と世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2014)で金メダリストに輝いたことは偶然ではなかったと証明し、新シーズンに向けてさらなる飛躍を誓った。

 13-14フィギュアスケートグランプリ(GP)ファイナルに続き、ソチ五輪と世界フィギュアを制した19歳の羽生は、「五輪王者として、金メダルは実力で勝ち取り、偶然ではなかったと証明したい」とコメントした。

 2月に行われたソチ五輪で日本勢唯一の金メダルを獲得した羽生は、ショートプログラム(SP)で自身が持つ歴代最高得点を更新し、男子フィギュアスケートで日本人初の金メダリストとなった。

 男子シングルでは66年ぶりとなる10代の五輪金メダリストになるなど、数々の偉業を成し遂げた羽生は、さらなる成功に向けて渇望が衰えていないことを明らかにしている。

 新シーズンのフリースケーティング(FS)の演技で、3つの4回転ジャンプを組み込んでいる羽生は、「もちろん重圧はありますが、それは期待されているからです」と語っている。

「周囲から期待されることは、僕の能力が評価されていることになるので嬉しい。目標は常に同じで、すべての大会で勝ちたい」

 2011年に東日本大震災を経験した羽生にとって、昨シーズンの金メダルを独占できたことは、より感慨深いものになった。

 巨大地震が発生した当時、ひび割れた氷の上を這いながら倒壊し始めた建物から逃げなければならなかった羽生は、ソチ五輪で旋風を巻き起こし、日本のフィギュアスケート界を代表する選手になった。

 羽生は、10月にフィンランドのヘルシンキ(Helsinki)で開催されるフィンランディア杯(Finlandia Trophy 2014)で今季最初の競技会に臨み、大会連覇を目指す。(c)AFP