【12月7日 AFP】13-14フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルは6日、男子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、羽生結弦(Yuzuru Hanyu)が293.25点で優勝を飾った。

 2日連続の最高得点を記録した羽生は、世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships)3連覇を誇り、2014年ソチ冬季五輪で悲願の金メダルを狙うパトリック・チャン(Patrick Chan、カナダ)の野望に待ったをかけた。

 前日のショートプログラム(SP)でチャンの持つ世界歴代最高得点を更新した羽生は、ニーノ・ロータ(Nino Rota)作曲の「ロミオとジュリエット(Romeo and Juliet)」に乗せた演技で、冒頭の4回転サルコーに失敗し転倒した。

 しかし、2012年の全日本選手権覇者で7日に19歳の誕生日を迎える羽生はその後、素晴らしいジャンプとスピン、そしてステップを披露して193.41点でFSの首位に立ち、合計でも自己最高点を記録した。

 11月に行われたエリック ・ボンパール杯(Trophee Eric Bompard 2013)でSP、FS、合計得点で自らが持つ世界歴代最高得点を更新したチャンは、今大会ではSPで羽生の後塵を拝し、FSでは正確な演技を披露したものの今シーズン初めての敗戦を喫した。

 2010年バンクーバー冬季五輪では5位に終わったものの、ソチ五輪でカナダ勢初となる男子フィギュアでの金メダルを狙う22歳のチャンは、羽生の前に演じた完璧なFSで192.61点を記録し、総合でも280.08点を記録したが2位にとどまった。

 3位には255.96点を記録した織田信成(Nobunari Oda)が入った。また、4位には236.03点で町田樹(Tatsuki Machida)、5位には233.24点でマキシム・コフトゥン(Maxim Kovtun、ロシア)、6位には232.55点で閻涵(Yan Han、ハン・ヤン、中国)が続いた。

 GPシリーズのスケート・カナダ(2013 Skate Canada International)とエリック ・ボンパール杯でチャンに敗れていた羽生は「僕の中では(高得点は)違うかなと。それだけの評価を頂いたので、またその点数を出せるようにしたい。ソチに向けて本当に大きな一歩」とコメントした。(c)AFP/Shigemi SATO