■利益より社会的責任を重視

 マダガスカルのヘリー・ラジャオナリマンピアニナ(Hery Rajaonarimampianina)大統領は就任以来、各国を歴訪して自国への投資と雇用の創出を呼び掛けている。

 しかし、カレンジーは簡単に利益につながる方法に飛びつく考えはない。社会的責任のある企業を目指しているためだ。同社は今のところ、ロボットや生産ライン方式を導入する意思もなく、生産は全て、専門技術を身に着けた70人の従業員らが手作業で行っている。

 前出の幹部は、「当社のビジネスに対する姿勢は明確だ。利益を上げることが問題なのではない。問題は、われわれが得た利益をどのようにして、真の社会的発展をつなげるかだ」と話した。

 カレンジーが生産する自動車は当面、国内のみで販売される。国外の消費者が同社の車を入手できるようになるまでには、まだ時間がかかりそうだ。(c)AFP/Tsiresena MANJAKAHERY