【8月16日 AFP】米中西部ミズーリ(Missouri)州セントルイス(St. Louis)郡ファーガソン(Ferguson)で9日に郡の警察官に射殺された丸腰の黒人少年マイケル・ブラウン(Michael Brown)さん(18)は、コンビニエンスストアで強盗をはたらいた疑いがあったと、警察が15日明らかにした。

 ファーガソン警察の事件報告書では、ブラウンさんが名指しで、コンビニエンスストアから49ドル(約5000円)の葉巻の箱が盗まれた事件と結びつけられている。その約20分後、ブラウンさんは近くの通りで白昼公然と撃たれた。

 警察が公開した防犯カメラの映像には、ブラウンさんが着ていたのと同じTシャツ、カーキ色の半ズボンにサンダル履きの長身のがっちりした体格の黒人男性が、店員のシャツをつかんで押しのける姿が映っている。

 ファーガソン警察のトーマス・ジャクソン(Thomas Jackson)署長は、ブラウンさんを撃った警官はダレン・ウィルソン(Darren Wilson)氏(28)だったことを明らかにした。ウィルソン氏は勤続6年の白人警官で、懲戒処分を受けた記録はない。強盗の通報を受けて出動した。

 ジャクソン署長は記者団への声明ではブラウンさんを名指しでコンビニ強盗事件と結びつけることはしていないが、窃盗の被害を受けたとされる店舗の内部に設置されていた防犯カメラが撮影した映像をまとめた今月9日付の事件報告書では、ブラウンさんを事件の容疑者としている。

「ビデオに映っているのはブラウンさんが(友人と)店に入り」、店員と「明らかにいさかいになった」後、スウィッシャースイート(Swisher Sweet 葉巻の商品名)の箱を持って出ようとしている姿だ。

 事件報告書は「本件が、本署の警察官が関わりブラウンが致命傷を受けた別の事件に関係していることは言及に値する」としている。(c)AFP/Joshua Lott