黒人少年射殺で騒乱続く、警官の発砲で負傷者 米ミズーリ
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【8月14日 AFP】米中西部ミズーリ(Missouri)州セントルイス(St. Louis)近郊のファーガソン(Ferguson)で13日、銃を持った少年(19)が警官に撃たれ重傷を負い、病院に搬送された。同市ではこの数日前、武器を所持していなかった黒人少年が警官らに射殺される事件が起きたばかり。
同市では、大学入学を目前に控えたマイケル・ブラウン(Michael Brown)さん(18)が警官に射殺された9日の事件を受け、暴動が発生。翌朝にかけて十数軒の店舗が略奪の被害に遭い、警察は暴徒化した市民らに対し催涙ガスや警棒、ゴム弾などで応戦した。
地元紙セントルイス・ポスト・ディスパッチ(St. Louis Post-Dispatch)によると、警察は13日朝、暴動が起きた場所の周辺に集まっていた30人ほどの抗議デモ参加者の排除に乗り出した。すると、少年が警官らに銃口を向けてきたことから、この少年に向けて数発を発砲したという。少年の氏名は公表されていない。
米CNNテレビなどによると、さらに13日夜、暴動で放火されたガソリンスタンド周辺で行われた抗議デモの現場に、暴動鎮圧用の装備をした警官隊が出動、デモ隊に向け催涙ガスや煙弾を発射した。
米国では2012年2月にも同じく武器を持たない黒人少年トレイボン・マーティン(Trayvon Martin)さん(当時17)が射殺される事件が起き波紋を呼んでいた。ファーガソンの地元当局はデモ参加者に平静を取り戻すよう呼び掛けており、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領も12日、市民に冷静な対応を呼び掛ける声明を出した。(c)AFP