【8月8日 AFP】米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)は6日、南アフリカ航空(South African Airways)とオランダのバイオ燃料開発企業SkyNRGと共同で、タバコの種子からジェット燃料を生成すると発表した。

 SkyNRGは南アフリカで、バイオ燃料の原料とすることを念頭に、ニコチンを含まないタバコの交配種「ソラリス(Solaris)」の生産を強化している。

 3社の共同声明は、「バイオ燃料の生成は数年のうちに始まると見込んでいる」「まず、ソラリスの種子油を使ってジェット燃料を開発する」と説明。ボーイングとしては、将来的には新技術の開発を通じて、ソラリス全体を原料とするバイオジェット燃料生産を南アで行っていきたいと述べている。

 植物など再生可能エネルギー源を原料とするバイオジェット燃料は、二酸化炭素排出量を50~80%カットできるとされ、2011年に認可されて以降、既に世界で1500便を超える航空機に使用されている。

 ボーイングはこれに先立ち今年1月、海水で育つ砂漠の植物からバイオ燃料を生成する研究に進展があったとして、この植物の試験栽培を始める方針を中東の提携研究機関と共同で発表している。(c)AFP