【8月2日 AFP】7月31日深夜から1日未明にかけて複数の大規模なガス爆発が起きて多数の死傷者が出た台湾第2の都市、高雄(Kaohsiung)市では、地下に通された工業用パイプラインの移設を求める声が住民から上がっている。

 爆発とその後の火災で300人近くが負傷し、これまでに少なくとも26人が死亡した。爆発の勢いは非常に強く、車がひっくり返ったり、原動機付き自転車が飛ばされて5階建てのビルの屋上に落下したりしたほか、大通りは数百メートルにわたって陥没した。

 高雄市の近くには巨大な石油化学コンビナートがあり、多くの人が暮らしている同市の地下を多数のパイプラインが走っている。

 救助隊員らががれきに埋まった遺体の捜索を続ける中、多くの住民は、爆発の3時間前にガス漏れの通報を受けていながら、速やかにガス漏れを止められなかった高雄市当局を批判している。

 地元に住むリン・チュンフア(Lin Chung-hua)さんはAFPに「私は当局の対応が良くなかったと思う。すぐにパイプラインを止めていれば爆発なんか起きなかったはずだよ」と語った。

 爆発で陥没した通りに面する店舗を持っているというリンさんは、「パイプラインは何年も前、まだこの辺りの住民が少なかった頃に設置されたんだけれど、今ではとてもたくさんの人が住んでいる。当然、撤去しなければならない。危険なんだから」と話し、パイプラインの移設を求めた。

 台湾紙・聯合報(United Daily News)は、「(パイプラインの)バルブをもっと早く閉めていればこれほどの惨事にはならなかった」という匿名の消防士の話を掲載した。ガスの臭いがするという住民の通報を受けて現場に急行した消防士4人が爆発で死亡し、さらに別の消防士2人も行方不明になっている。

 高雄市で死傷者が出るガス爆発が起きたのは今回が初めてではない。1997年に石油会社「台湾中油(CPC Corporation)」の作業チームが道路工事のため一部区間のガス管を掘り出そうとした際に爆発が起き、5人が死亡、約20人が負傷した事故が起きている。(c)AFP