【7月23日 AFP】牛肉は主要タンパク源の中でも生産時に発生する環境負荷が飛びぬけて大きいとの研究報告が、21日に米科学誌「米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of SciencesPNAS)」で発表された。

 研究を行ったのは、米バード大学(Bard College)、米エール大学(Yale University)、イスラエルのワイツマン科学研究所(Weizmann Institute of Science)の研究者ら。米国の農務省と内務省、エネルギー省が保有する、土地やかんがい用水、肥料に関する10年分(2000~10年)のデータを基に、牛肉や乳製品、卵、鶏肉、豚肉の生産に伴う環境負荷を算出した。

 結果、牛肉の生産に必要な土地は、他のタンパク源の生産に必要な土地の平均の28倍で、使用するかんがい用水の量は11倍になることが分かったという。さらに、牛の飼育過程で排出される温室効果ガスは他のタンパク源の5倍。家畜糞たい肥に含まれる肥料成分から排出される反応性窒素の量では、牛糞はほかと比べ6倍に上る。

 研究チームは、牛肉生産による環境負荷は平均で他のタンパク源の約10倍と「動物の5つのカテゴリーの中で、資源の効率性が常に最も悪い」ながらも、米国人の総摂取カロリーの約7%が牛肉由来であることを指摘。こうした環境への負荷を最も効率的に削減するため、牛肉の消費量を最小限に抑えることを提案している。

 畜産による温室効果ガス排出量は世界の総排出量の5分の1を占めるほか、水質汚染や生物多様性への悪影響も引き起こされている。(c)AFP/Kerry SHERIDAN