【7月17日 AFP】英国家犯罪対策庁(National Crime AgencyNCA)は16日、インターネット上でわいせつ画像を閲覧した人々を対象にした半年間にわたる捜査の結果、英国全土で小児性愛の疑いがある660人が拘束されたと発表した。中には、医師や教師、介護士などが含まれているという。

 捜査では、容疑者らの「保護や拘束、管理」下にあった子ども431人も特定。うち127人はすぐにでも危害が加えられる危険にさらされているとみなされた。子どもたちは現在、安全な状況にあるというが、それ以上の詳細は明らかにされていない。

 容疑者はすべて、子どもの性的虐待画像のダウンロードや配布などの疑いで逮捕されたが、それ以降にかけられた容疑には、重大な性的暴行も含まれている。

 英国はこのところ、2年前に英国放送協会(BBC)の元人気司会者だった故ジミー・サビル(Jimmy Savile)氏の連続性的暴行疑惑が明るみになって以来、相次ぐ小児性愛スキャンダルで揺れている。

 イングランド(England)、スコットランド(Scotland)、ウェールズ(Wales)、北アイルランド(Northern Ireland)の警察官45人が参加した「先例のない」捜査では、833か所の所有地、9000台以上のコンピュータや電話、ハードドライブが対象とされた。

 NCAの捜査により逮捕された容疑者の中には、ボーイスカウトやガールスカウトのリーダーや元警官など、職務を通じて監視のないところで子どもに接することができる者が含まれていた。

 拘束された容疑者のうち、警察が以前から把握していた人物は、わずか39人だった。(c)AFP/James PHEBY