【7月13日 AFP】自衛隊の活動範囲を広げる動きに対し反発の声も上がる中、日本が長く堅持してきた平和主義に鑑みて日本国民に今年のノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞させようという運動が活発になっている。

 第2次世界大戦(World War II)後に制定された日本の平和主義憲法がノーベル平和賞の候補になることはできないため、この運動をしている団体は、この憲法を堅持してきた日本国民を候補者リストに載せるべく活動した。

 ノーベル賞委員会は推薦状を正式に受理し、約1億2800万人の日本国民は正式にノーベル平和賞の候補になった。同団体が集めた署名は今月11日までに15万人分を超えた。

 このアイデアを思い付いた主婦の鷹巣直美(Naomi Takasu)さん(37)は、数百人の候補者がいる中で受賞の可能性は低くとも、こうしたメッセージこそが重要だと話す。

 鷹巣さんはAFPに対し、欧州連合(EU)がノーベル平和賞を受賞したというニュースをテレビで見て模範的な取り組みにもこの賞は与えられるということを知り、憲法9条について考えるきっかけになったと話し、もし受賞できたら憲法が掲げる理想を伝えていく上で素晴らしいことだろうと語った。(c)AFP/Yuta YAGISHITA