■オランダはフラールの出場が微妙、アルゼンチンはディ・マリアが欠場

 オランダは、準々決勝でPK戦の末にコスタリカを退け、開幕戦でスペインに5-1で勝利した勢いが衰えをみせ始めている中、指揮官が脚光を浴びている。

 ルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督は、メキシコ戦で戦術の変更を的中させると、コスタリカ戦でも投入した控えGKのティム・クルル(Tim Krul)がPK戦で2本のシュートをセーブするなど、その手腕を発揮して高い評価を受けている。

 イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)の新指揮官に就任するファン・ハール監督は、これまでの5試合のうち3試合で3バックの守備を展開しており、その革新が先発のメンバーリストに大いなる期待を抱かせる。

 しかしながら、DFロン・フラール(Ron Vlaar)が膝を負傷して欠場が危ぶまれており、先発から名前が外れるとみられている。

 このため、ファン・ハール監督が4バックを選択しなければ、ヨエル・フェルトマン(Joel Veltman)が、ブルーノ・マルティンス・インディ(Bruno Martins Indi)とステファン・デ・フライ(Stefan De Vrij)と並んでセンターバックを務めるとみられる。

 一方、準々決勝でベルギーに1-0で勝利したアレハンドロ・サベジャ(Alejandro Sabella)監督率いるアルゼンチンは、負傷したアンヘル・ファビアン・ディ・マリア(Angel Fabian Di Maria)が欠場するものの、出場停止処分が明けるマルコス・ロホ(Marcos Rojo)が戦列に復帰する。

 ゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)がベルギー戦で記録したゴールは、アルゼンチンが完全にメッシ頼みではないことを示した。しかし、ハビエル・マスケラーノ(Javier Mascherano)は、9日の夜に行われる試合が、油断する暇もない緊張感に直面すると警戒している。

 FCバルセロナでプレーするマスケラーノは、「われわれが対戦するのは、カウンター攻撃で最大の力を発揮するチームだ。攻撃陣にはスピードのある選手がそろっているからね」と語った。

「不用意にボールを奪われることは絶対に避けなければならない。相手のスピードの落とさせる方法が、集中力とともに重要だ。決断を迫られる時に、忍耐が必要となることもあるだろう」

(c)AFP/Tom WILLIAMS