【6月23日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2014)で連覇を狙うアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は、英国中の期待を背負いプレッシャーに押しつぶされるのではないかという周囲の不安をよそに、着々と準備を進めている。

 昨年大会(The Championships Wimbledon 2013)で、英国人選手としては77年ぶりとなる男子シングルス制覇を果たしたマレーは、23日にセンターコートで行われる1回戦で、ベルギーのダビド・ゴフィン(David Goffin)と対戦する。

 サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)で、イングランドが予想外の早期敗退を喫した今、英国中のメディアの注目がオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet Club)で試合に臨むマレーに集まっている。

 会見に臨んだマレーは「ワオ!」と驚いて笑うと、「正直言って、僕の心境は数日前(イングランドのW杯敗退が決まる前)とあまり変わっていないんだ」と話した。

「僕は、大会で勝利するためにここにいる。それだけだ。初戦に全神経を集中させていて、それに向けて順調に準備を進めている」

「ここ10日間くらい、ハードな練習をしてきた。準備は順調だ。だから、コートでそれを発揮できるかは僕次第だね」

「四大大会(グランドスラム)で戦うときは、開幕前の緊張とプレッシャーがつきものだ。それが嫌いじゃない」

「こういう大会で優勝すると、後々その恩恵にあずかることができる。何が必要なのかが分かるからね」

「僕の最高のテニスができると信じているよ。大会で勝てる位置につけたいと思っている」

 今大会では英国中から応援されているマレーだが、2006年のサッカーW杯ドイツ大会(2006 World Cup)では、イングランド以外ならどこでも応援するという皮肉めいたコメントで、一部の英国人から批判を浴びたこともあった。

 これを肝に銘じているマレーは、W杯でイングランドが見せた期待外れの試合に話が及んでも、当たり障りのない返答をしている。

「率直に言って、そこまで悪い試合ではなかったと思う。初戦のイタリア戦は、ウルグアイ戦よりも良かったかもしれないね」

(c)AFP/Steven GRIFFITHS