【6月20日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は19日、イラクのイスラム教スンニ(Sunni)派の過激派「イラク・レバントのイスラム国(Islamic State of Iraq and the LevantISIL)」の進撃を阻止するために必要であれば「精緻な」軍事行動を起こす意向を表明し、国家分裂の危機に直面しているイラクの治安部隊を支援するため、米国の軍事顧問を最大で300人派遣する用意があると発表した。

 その一方で、政治家として一貫してイラクへの米国の関与を終わらせることに取り組んできたオバマ大統領は、米国が再び泥沼に足を踏み入れることはないとも断言し、イラクの分裂はヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)イラク首相とイランにとって大きな災厄をもたらすと強く警告した。

 オバマ大統領は、米国の国益につながり得る軍事行動の可能性を吟味するため、イラクにおける情報収集活動を強化していることも明かした。

 米国はすでにペルシャ湾(the Gulf)に空母を配備しており、攻勢を強めるISILに向けた無人機攻撃の可能性も検討している。(c)AFP/Stephen COLLINSON