「レイプ被害者」の叫び無視する通行人、インドの実験動画が波紋
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【6月16日 AFP】ワゴン車の中に閉じ込められ、悲鳴を上げる女性に対し、ごくわずかな反応しか示さない通行人たち──インドの首都ニューデリー(New Delhi)で行われたこんな「社会実験」の結果が、動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿され、波紋を呼んでいる。
専門家や活動家らはこの動画が、インド北部で起きた少女2人の集団レイプ殺人事件をめぐり一部から激しい怒りの声が上がっているのにもかかわらず、インドの人々が女性に対する暴力について概して無関心であることを示していると指摘している。
動画には、夜間に人通りの少ない地域にとめられた、車内が見えない白いワゴン車が写されている。車内からは女性の叫び声がはっきりと聞こえてくるものの、多くの男性が徒歩や自転車でその横を通り過ぎていく。何人かは立ち止まって耳をすましたが、そのまま静かに立ち去ってしまった。
そのうちようやく若い男性が、車内での「演じられたレイプ」に明らかに憤慨した様子で、施錠されたワゴン車の中に入ろうと試みる。また、別の年配の男性が、つえでワゴン車を叩く様子も写っている。
この動画は今月初めに投稿されると1週間で120万回以上再生され、ネット上で怒りの声を生み出した。この動画を見て「情けない」と感じた人たちもいれば、他人に助けの手を差し出さない風潮はおそらく大都会の多くに共通するものだろうと言う人たちもいる。