C・ロナウドを襲うバロンドールの「ジンクス」
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■決勝までたどり着いたバッジョ氏、クライフ氏ら
一方、前年のバロンドール受賞者を擁してW杯決勝まで進出したのは合計5チームに上る。
その中でも、1994年米国大会でのイタリア代表ロベルト・バッジョ(Roberto Baggio)氏ほど残酷な運命に襲われた選手はいないだろう。
バッジョ氏は、準決勝のブルガリア戦で記録した2得点を含め、決勝トーナメントで5得点を挙げ、アズーリ(Azzurri、イタリア代表の愛称)を決勝のブラジル戦に導いた。
しかし、パサデナ(Pasadena)で行われた120分間の戦いの末、両チーム無得点で迎えた勝負を決めるPK戦では、イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)でFWを務めたバッジョ氏が放ったシュートがクロスバーを越え、ブラジルに通算4度目の優勝を献上してしまった。
それ以前では、ヨハン・クライフ(Johan Cruyff)氏を擁するオランダ代表が1974年大会に出場した際に、ジンクスは終わりを告げるかと思われた。
オランダは、「トータル・フットボール」という画期的な戦術の下で対戦相手を圧倒して決勝まで進出すると、西ドイツを相手に序盤のPKで先制し、王者に君臨する運命をたぐりよせたかに見えた。
しかし、その後オランダは崩れて1-2で敗れた。
イタリアのジャンニ・リベラ(Gianna Rivera)氏は1970年大会、西ドイツのストライカー、カール・ハインツ・ルンメニゲ(Karl-Heinz Rummenigge)氏は1982年大会、ブラジルのFWロナウド(Ronaldo)氏は1998年大会で(前年の)バロンドール受賞とW杯優勝の2冠を逃している。