【5月22日 AFP】クローゼットに25年間しまわれていたバイオリンの名器ストラディバリウス(Stradivarius)が、競売で最高1000万ドル(約10億1000万円)の値が付く可能性がある──。競売大手クリスティーズ(Christie's)が21日、香港で開かれた競売のプレビューイベントで発表した。

 このストラディバリウスは、18世紀末から19世紀初頭にかけて欧州を代表するコンサートバイオリニストとして活躍した、フランスのロドルフ・クロイツェル(ロドルフ・クレゼール、Rodolphe Kreutzer)が所有していた楽器で、イタリアの弦楽器製作者アントニオ・ストラディバリ(Antonio Stradivari、1644~1737)が1731年に制作した。

 クリスティーズは声明で、「クロイツェルが最も特別扱いしたバイオリンで、生涯を通じて持ち続けた」と付け加え、「特別な」バイオリンだと表現した。

 19世紀米国の起業家で政治家のウィリアム・アンドリューズ・クラーク(William Andrews Clark)氏の家族が100年近くにわたって保有していたが、過去25年間はクローゼットの中にしまわれていたという。

 バイオリンは、香港のコンベンションセンターで開かれたクリスティーズのプレビューイベントで公開された。6月にニューヨーク(New York)で行われる「アメリカン・ダイナスティー:クラーク家の財宝(An American Dynasty: The Clark Family Treasures)」と題された競売に出品される。

 クリスティーズは、バイオリンの落札価格を750万~1000万ドル(約7億6000万円から10億1000万円)と予想している。過去最高額のストラディバリウスは2011年にロンドン(London)で落札された1600万ドル(約16億2000万円)だった。(c)AFP