【5月20日 AFP】メキシコ原産で、絶滅したと考えられていた夜行性のヘビが、米首都ワシントン(Washington D.C.)の国立自然史博物館(National Museum of Natural History)などの調査で見つかった。同博物館が19日、声明で発表した。

 ヘビが見つかったのは、メキシコ本土から約700キロ離れた太平洋沖のクラリオン(Clarion)島。ヘビは茶色がかった黒色で、頭部周辺に独特の斑点模様がある。

 このヘビは1936年、メキシコ西部を調査旅行中だった博物学者のウィリアム・ビービ(William Beebe)によって発見された。同博物館は、そのヘビの唯一の標本を所有している。

 博物館によると、ヘビはその後、数十年にわたって生息が確認できなかったという。そのため公式に絶滅は宣言されなかったものの、研究記録からは消去され、また発見自体の有効性も否定されていたという。

 しかし今回、メキシコの研究機関から派遣された研究員とともに調査を行ったところ、ビービの記録に合致するヘビ11匹が発見された。

 同博物館によると、一連のDNA検査の結果、このヘビはメキシコ本土に生息する他のヘビと遺伝子学的に異なることが確認されたため、現在は、独立した種として認識されているという。(c)AFP