【5月18日 AFP】アルゼンチンのパタゴニア(Patagonia)地方でこれまでに見つかった中で世界最大とみられる恐竜の化石が見つかった。

 地元アルゼンチンとスペインの合同調査チームによると、この恐竜は約9000万年前の白亜紀に生息していた竜脚類の恐竜ティタノサウルス(Titanosaur)の新種とみられている。四足歩行をする草食恐竜で、首と尾が長く、体重は約100トンとアフリカゾウ14頭余りに相当。体長は40メートルとされ、大腿(だいたい)骨の化石は調査に携わった古生物学者より大きかった。

 従来最大の恐竜とされていたのは、同じくアルゼンチンで発掘されたアルゼンチノサウルス(Argentinosaurus)で、体長は推計36.6メートルだった。

 このほか発掘現場からは、年齢が若いものを含めて少なくとも7頭の恐竜の化石が個別に見つかった。調査に加わった8人の研究者のうちの1人であるホセ・ルイス・カルバリド(Jose Luis Carballido)氏は、「この種類の大型恐竜の発見としては世界で最も完全な形であり、科学的に極めて重要な発見」だとコメントした。

 2011年に首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)から約1300キロ南のチュブト(Chubut)州で農業作業員が長さ約2.4メートルの脚の骨を偶然見つけ、この化石の発見につながった。13年1月に発掘調査が始まり、尾と胴体、首の部分の化石が揃ったことで、生息当時の恐竜の全体像が明らかになった。

 カルバリド氏によると、調査チームが発見した骨は、胴体の脊椎骨10個と尾の骨40個、首の一部と脚全体。現場にある骨のうちこれまでに発掘されたのは20%程度とみられており、今後さらに見つかりそうだという。(c)AFP/Sonia AVALOS