【4月23日 AFP】フランスの学校が、同国が誇りとする伝統的なチーズの製法を閉鎖的なスターリン主義国家である北朝鮮の人々に伝授するというまれな機会を断っていたことが分かった。

 仏東部ブザンソン(Besancon)近郊にあるフランス国立乳製品専門学校(Ecole Nationale d'Industrie Latiere)は、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)第1書記が好むとされるハードタイプのマウンテンチーズを専門としている。

 ベロニク・ドゥルエ(Veronique Drouet)校長が22日にAFPに語ったところによると、北朝鮮当局者2人が先月、同校を訪れ、チーズ製造を学ぶ人材を派遣したいと伝えた。だが校長は、「学校の運営戦略に合わない」として、これを断ったという。

 校長は「彼らは(人材の派遣先として適した)学校を見つけたと思い、うまくいくことに疑いを全く持っていないようだった」と話している。「当校は身体尺度で運営している。世界の隅々にまで目を向けることはできない」

 メディアはこれに先立ち、同校が人材受け入れを引き受けたようだとして、「チーズ外交」としてこの出来事を報じていた。(c)AFP