【4月17日 AFP】ナイジェリア北東部ボルノ(Borno)州チボク(Chibok)地区の学校で14日夜に起きた女子生徒の集団拉致事件で16日、生徒らは実行犯とされるイスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」の拠点に連れ去られたとみられることが、逃亡に成功した生徒の保護者らの話により分かった。また同国の国防省は同日、拉致された生徒の数は129人に上ると発表している。

 被害生徒の数を発表した国防省のクリス・オルコラデ(Chris Olukolade)報道官はその後の声明で、女子生徒は8人を除く全員が解放されたと述べたが、これは事件現場周辺の情報筋の話と異なっており、その真偽は確認ができない。

 オルコラデ報道官はAFPの取材に、生徒らの大半がボコ・ハラムに拉致された直後に脱出したと語ったが、これも現地の目撃情報や当局者の説明と異なっている。

 現地の治安当局高官は16日夜、AFPの取材に対し、100人以上の女子生徒が拉致されたままだと語った。

 またボルノ州のカシム・シェティマ(Kashim Shettima)知事はこれに先立つ記者会見で、脱出に成功した生徒はわずか14人だと述べ、女子生徒の救出につながる情報の提供者に5000万ナイラ(約3000万円)の報奨金を支払うと表明した。

 脱出した生徒の母親によると、「(脱出した)少女たちは、サンビサ(Sambisa)の森にあるコンドゥガ(Konduga)地区に連れ去られたと話した」という。同地区にはボコ・ハラムの武装拠点がある。少女らは見張りにトイレに行きたいと言って脱出し、遊牧民のフラニ(Fulani)人たちに助けられてチボクに帰還したという。(c)AFP