■年を追うごとに意欲的になるヒメネス

 ヒメネスと同組で回った56歳のサンディ・ライル(Sandy Lyle、スコットランド)は、「彼は不思議な力を手に入れた」と3日目を振り返った。

「本当に調子が良かったね。力強いスタートを切って、ドライバーショットが最高だった」

 ヒメネスは、1979年にキャディーとして参加したスペイン・オープン(Spanish Open)で、ライルやマスターズの優勝経験もあるスペインのセベ・バレステロス(Seve Ballesteros)氏のプレーを目の当たりにしたのがきっかけで、ゴルフ選手を目指すようになった。

「50代になって大事なのは、どういう感じるのかということではない。人はこの年になると以前より気を配るようになるし、健康にもなる」

「大切なのはおそらく、人生でやりたいことをやってそれを全力で楽しんでいることだ。今年は自分にとってツアー参戦26年目になる。今していることが大好きだし、あと25年は同じコンディションでいたい。自分に飽きることはないんだ」

 高級ワイン、キューバ産の葉巻、そして高級車をこよなく愛するヒメネスは、これまでキャリア20勝を挙げてきた。輝かしい経歴にぽっかりとあいた穴には、マスターズのグリーンジャケットがよく映えることだろう。

「すごく意味のあることだ。これまでたくさんの優勝を経験してきたが、メジャー大会での成績が残せれば最高だね。私のキャリアに花を添えてくれるよ」

(c)AFP/Jim SLATER