【4月2日 MODE PRESS】デザイナーのヴァレンティノ・ガラヴァーニ(Valentino Garavani)が、2008年に公開されたMatt Tyrnaue監督の映画『ヴァレンティノ:ザ・ラスト・エンペラー(Valentino: The Last Emperor)』を見て当初困惑していたことを明かした。

 29日に開催された「ヴォーグ・フェスティバル(VOGUE Festival)」に登場したヴァレンティノは、自身をフィーチャーしたその映画について、「最初見た時は気に入らないと思いましたが、既に手遅れでした。本来私はとても控え目な人間ですが、映画ではヒステリックで口うるさい人物に見えて、それが嫌だったのです。でも、ベネチア国際映画祭(Venice International Film Festival)」でプレミア上映が行われた時は、観客から約10分間のスタンディング・オベーションを受けました。それ以来、少し気持ちが変わりましたね」と語った。

 またヴァレンティノは、若い頃に旅先のスペインでオペラを見てブランドのアイコンカラーのインスピレーションを得たという。「オペラを見た時に、赤のドレスを着た女性をがたくさんいて、これを自分のラッキーカラーにしようと決めたのです。ブランドのアイコンカラーはオレンジを少し混ぜた特別なレッドになっています」

 さらに、女性のファッションについてもコメント。「女性は着飾る際、無難に見えたいのか、派手に見えたいのかを考える必要があります。私は派手すぎてエレガントでないドレスよりも、大きなスカートに、美しいブラウスとシンプルな靴を合わせたスタイルが好きですね。無表情なドレスはナンセンスです、ドレスは生き生きとしていなければいけません」

 そして自分のキャリアについて振り返ると、自分がやり遂げてきた仕事の数々に驚くと語った。「私は自分をとても誇らしく思いますが、それは作ってきた服に対してだけではありません。私は非常に多くの仕事を心から楽しんでやってきました。ベストを尽くしてきましたし、みなさんを喜ばせようとしてきました。みなさんも、人生が自分に与えてくれるものに感謝し、それを信じ、楽観的で幸せになろうと努力してみてください」(c)Bang Showbiz/MODE PRESS