調査会社のアナリシス・インターナショナル(Analysys International)の2月のリポートによれば、「微信はテンセントの携帯電話用インターネットのキラー・アプリケーションで、2013年に一部サービスを有料化して以降、ユーザー数が急増した」という。

 微信はユーザー確保のため、ゲームやオンライン決済、タクシー予約などの新サービスを開始した。テンセントは2月に飲食店検索サイト、大衆点評(Dianping.com)の株式20%を取得し、微信上で食事クーポン券の配布を始め、今月にはインターネット通販大手、京東商城(JD.com)の株式15%を取得することで合意した。

 1998年に広東(Guangdong)省深セン(Shenzhen)で創業したテンセントは、電子商取引大手の阿里巴巴(アリババ、Alibaba)や、中国のインターネット検索エンジン、百度(バイドゥ、Baidu)と肩を並べる企業だ。

 創設者で最高経営責任者(CEO)の馬化騰(Pony Ma)氏は、13年に海外でのマーケティングに2億ドル(約200億円)を投じ、イメージキャラクターにサッカースペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)のスター、リオネル・メッシ(Lionel Messi)選手を起用するなど微信の海外進出に意欲を燃やしている。