【3月24日 AFP】コートジボワール出身のサッカー選手、ディディエ・ドログバ(Didier Drogba)は生後6か月で歩き、5歳で親元を離れ、多感な17歳で恋に落ち、後にその女性と結婚した。

 こうした出来事に彩られたドログバの並外れた人生の伝記が、漫画としてフランスで出版された。

 自伝は、かつて所属したチェルシー(Chelsea)のサポーターからドログバが今もアイドル視されている英国、6月からのサッカーW杯(2014 World Cup)参戦で訪れる予定のブラジル、さらに現在所属するガラタサライ(Galatasaray)のあるトルコでも出版が計画されている。

「ティトからドログバへ」というサブタイトルが付いたこの作品では、現在35歳のドログバが、アビジャン(Abidjan)のごく普通の家庭に生まれてから、世界のサッカーの頂点へ上り詰めるまでの道のりを追う。ティトはドログバの子供時代のあだ名だ。

 作品は2012年、ドログバが代表チーム「レ・エレファンツ(Les Elephants、コートジボワール代表の愛称)」の大黒柱として、また国の結束の象徴として尊敬を集める母国コートジボワールで出版されている。ドログバはコートジボワールが事実上の内戦状態となった際、国内の和平を進める特別委員の1人を務めた。

 1978年3月11日生まれのドログバは、フランスの方が成功のチャンスが大きいという両親の考えの下、5歳の時に初めてフランスに移住し、おじでプロサッカー選手のミシェル・ゴバ(Michel Goba)さんとともに暮らし始めた。

 ドログバは以前から、両親の下を長く離れ、また頻繁に所属クラブが替わるおじとともに各地を転々とした子供時代について、とてもつらかったと語っている。

 その後、ドログバが13歳の時に両親もようやくフランスに移住し、家族でパリ(Paris)郊外に暮らすようになると、ドログバは地元のルヴァロワSC(Levallois SC)で輝かしいキャリアの第一歩を踏み出した。