今大会で、金妍児は数々のタイトルを欲しいままにしたノルウェーのソニア・ヘニー(Sonje Henie)氏とドイツのカタリナ・ヴィット(Katarina Witt)氏に続き、同種目で史上3人目となる五輪連覇を見据えていた。へニー氏は1928年大会から3連覇を、ヴィット氏は1984年大会から2連覇を果たした。

 それでも金妍児は、2010年のバンクーバー冬季五輪での圧巻の演技を見せての金メダル獲得から、4年後のソチ大会での連覇に向けてモチベーションを維持することには苦戦したという。

 昨季、世界フィギュア選手権(ISU World Figure Skating Championships 2013)で優勝を果たした金妍児は、「明確な目標がなく、バンクーバー(Vancouver)大会とは違った」と自身の気持ちを語った。

「バンクーバー大会と違ったのは、当時の私は金メダルのために死ぬ覚悟で臨んでいたこと。でも、その気持ちと強い信念はもうありませんでした。そういった意味で、モチベーションを保つことが自分にとっての課題だったと思います」