一方、銀メダルの金妍児と銅メダルのコストナーはミスのない滑りを見せた。

 2012年の世界フィギュア(ISU World Figure Skating Championships 2012)覇者のコストナーは、「採点が正しいものだと信じています」とコメントした。

 金妍児は、演技を終え満足の表情を浮かべた。

「この場に立てて本当に幸せです。これがスケート人生の集大成でしたが、ショートもフリーもクリーンに終えることができました」

 ロシア選手権を4度制したソトニコワの合計得点を5.48点下回り2位となった金妍児は、得点を確認すると目に涙を浮かべた。ソトニコワは、先月行われた欧州選手権(ISU European Figure Skating Championships 2014)で同胞のユリア・リプニツカヤ(Julia Lipnitskaia)に続く準優勝だった。そのリプニツカヤは、5位で今大会を終えている。

 金妍児は、数々のタイトルを欲しいままにしたノルウェーのソニア・ヘニー(Sonje Henie)氏とドイツのカタリナ・ヴィット(Katarina Witt)氏に続き、同種目で史上3人目となる五輪連覇を見据えていた。へニー氏は1928年大会から3連覇を、ヴィット氏は1984年大会から2連覇を果たした。

 ヴィット氏はFS開始前から金妍児に連覇を達成して欲しいという期待を口にしていたが、FSの結果が出るやいなやドイツのテレビ番組で「理解できない、少し驚いたわ」とコメントしている。