【2月20日 AFP】ソーシャルメディアで拡散するうわさ話の正確性を確認し、誤った情報の拡散を防止するのに役立つシステムを、欧州の研究者らが開発している。研究チームが18日、述べた。

PHEME」と呼ばれる3年計画のプロジェクトは、欧州連合(EU)が資金援助し、英シェフィールド大学(University of Sheffield)が旗振り役となって欧州の5大学が共同で進めている。目指しているのは、うわさの出どころが信頼できる情報源かどうかとその情報が事実であるかどうかを自動で確認することのできるシステムだ。

 システムはうわさを「憶測」、「言い合い」、「誤情報」、「偽情報」の4種に分類し、これらの情報がソーシャルネットワークでいかに拡散するかをモデル化する。情報の正確性を判定するために用いられるのは、「情報それ自体(語類、構文、語義)」、「信頼できる情報源との相互参照」、「情報の拡散度合い」の3要素だ。結果は、ユーザーの画面上に表示させることができるという。

 研究チームを率いるシェフィールド大学のカリナ・ボンチェバ(Kalina Bontcheva)氏は「われわれはすでに、ソーシャルネットワークの情報量の多さや、情報の出現の速さ、ツイートや動画、画像、ブログ記事といった情報形式の多様さなど、関連する多くの課題に対処できるようになっている」と述べた。

「だが、われわれが今目指している、リアルタイムで情報の真偽を自動判定することは、現在はまだ難しい」と、ボンチェバ氏は語った。(c)AFP