銃による暴力を減らす法規制と新技術とは、米国
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■銃の規制緩和=犯罪件数の増加
研究者たちはまた、銃規制を緩和した州で殺人事件が増加していることにも注目している。
2007年、ミズーリ州(Missouri)は郡の保安官による許可がなければ拳銃を購入できないとした法律を撤廃した。その後、同州での殺人事件発生率は周辺の州に比べて急増していると、ウェブスター氏らの研究で指摘されている。
米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)のデータによれば、全米での殺人事件の発生率が低下しているのに対し、ミズーリ州では年間の殺人件数が55~63件ほど増加している。
他方、カリフォルニア州(California)北部では、家庭内暴力で接近禁止命令が出された人で銃を所有している人を特定する取り組みが行われた。
この取り組みでは、警察が家庭内暴力事件のあった家を訪問し銃を引き渡すように求めた。対象となった数千件のうち、525件で銃を所有している可能性が高いと特定され、最終的に119人が銃を引き渡した。
米連邦捜査局(FBI)によれば、2011年には1100人以上の女性がパートナーによって殺され、60万5000人が暴行の被害にあっている。(c)AFP/Kerry SHERIDAN