【2月17日 AFP】反政権デモが続くウクライナの司法当局は16日、これまでに拘束したデモ参加者への恩赦を発表した。デモ隊側が拘束中の活動家の釈放を条件に同日、占拠していた政府庁舎を明け渡したことを受けての措置で、野党側にとっては小さいながらも勝利といえる。

 ウクライナ検察庁は16日夜の声明で、17日に恩赦法が発効し、拘束中のデモ参加者に対する起訴は取り下げられると発表した。

 ウクライナでは、親ロシア路線をとるビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領が欧州連合(EU)との連合協定への署名を見送ったことがきっかけで起きた反政権デモが、警官隊との衝突に発展。国内は3か月近くにわたる混乱に陥り、首都キエフ(Kiev)では市庁舎などが2か月間にわたって占拠されていた。

 ただ、反政権側はさらに要求を通すべく政府に圧力を加えていく構えを示している。キエフ中心部の独立広場(Independence Square)は依然としてデモ隊が占拠を続けており、バリケードの周囲を警官隊が包囲している。(c)AFP/Marianne BARRIAUX, Oleksandr SAVOCHENKO