【2月14日 AFP】ソチ冬季五輪、フィギュアスケートの男子シングル・ショートプログラム（SP）を棄権したエフゲニー・プルシェンコ（Evgeni Plushenko、ロシア）が13日、現役引退の意向を表明した。

 五輪で2つの金メダルを獲得したプルシェンコは、腰の負傷のために演技の直前で棄権し、開催国ロシアをあぜんとさせる形で現役生活に幕を下ろすこととなった。

 31歳のプルシェンコは、ロシアのテレビ局チャンネル1（Channel One）に対し、「自分にとってのアマチュア競技は終わった。望んでいた形ではなかったかもしれない。しかし金メダルを手にして去ることができるし、それもまた素晴らしいことだ」とコメントした。

「こんな形でキャリアを終えることは望んでいなかった」と語ったプルシェンコは、SPを滑ることなく棄権を申し出た。

 団体戦でロシアの金メダル獲得に貢献したプルシェンコは、フィギュアスケート史上初となる5個目の五輪のメダル獲得を目指し、演技前の6分間のウオームアップに臨んだ。

 ところが2006年トリノ五輪金メダリストのプルシェンコは、残り2分半ほどのところでトリプルアクセルに挑戦すると、着氷で足元が乱れた。その後も腰を押さえながらリンクを滑ったが、2回目のジャンプも失敗に終わった。

 グループの最初に滑る予定だったプルシェンコは、その後モナ・ジョンソン（Mona Jonsson）審判員の元に向かい、首を振った。そして、プルシェンコの棄権がアナウンスされた。