【2月11日 AFP】大英博物館(British Museum)などの研究チームは7日、80万年前の古代人類のものとみられる足跡を英国で発見したと発表した。人類の足跡としては、アフリカ以外で見つかった最古のものだという。

 大英博物館のニック・アシュトン(Nick Ashton)氏率いる研究チームは、英東部ノーフォーク(Norfolk)のヘイズブラ(Happisburgh)で、古代の河口の泥に残された複数の大人と子どもの足跡を発見した。

 研究チームによると、今までに発見された中でこれより時代の古い足跡は、タンザニアのラエトリ(Laetoli)で発見された約360万年前のものと、ケニアのイレレット(Ileret)とコービ・フォラ(Koobi Fora)で発見された約150万年前のものだけだという。

 研究には英ロンドン自然史博物館(London Natural History Museum)と英ロンドン大学クイーンメアリー校(Queen Mary University of London)も参加した。

 足跡が発見された周辺では、これまでにも石器やマンモスなどの骨の化石が何度も発見されていた。

 足跡を残した初期人類のグループは、少なくとも男性1人と、女性と子どもとみられている体格が小さな数人で構成されているようだと研究チームは考えている。

 足跡を分析した結果、その大きさは「大人と年少者の足のサイズの範囲」であり、現代の靴のサイズに照らし合わせると最大で英国サイズの7か8(25~26センチ)ほど。また研究チームの試算によると、足跡を残した古代人の身長は約90センチから170センチ超で、現代人の身長とさほど変わらないという。