【2月10日 AFP】(写真追加)観測史上最古の恒星を発見したとするオーストラリアの研究報告が9日、英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された。この星は鉄含有量がこれまで知られている恒星の60分の1未満で、宇宙の始まりであるビッグバン(Big Bang)から間もない136億年前に誕生したとみられるという。

 今まで最古とされていたのは約132億年前に誕生した星で、欧州と米国の研究チームによって2個がそれぞれ2007年と2013年に報告されていた。

 オーストラリア国立大学(Australian National University)のステファン・ケラー(Stefan Keller)氏によると、この星「SMSS J031300.36-670839.3」は地球のある「天の川銀河(Milky Way)」の中に位置し、地球からの距離は約6000光年。宇宙の規模から見れば、地球に比較的近いところにあるという。

「この星のスペクトルには検出可能なレベルの鉄がまったく存在しない。太古の星だという明らかな証拠だ」と、ケラー氏はAFPの電子メール取材に説明した。