【2月7日 AFP】米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は6日、ソチ冬季五輪への米代表団に同性愛を公言する元選手らを指名した理由は、スポーツ界を含むいかなる場所においても差別を容認しないという米国の方針を示すためだったと明言した。

 ソチ五輪の開会式に出席する代表団についてオバマ大統領は、同性愛を公言する数人の元スポーツ選手を指名した一方で、閣僚や自身の家族は一人も出席させないという露骨な措置を取っていた。

 オバマ大統領は、ソチ五輪開幕を翌日に控えた6日、米NBCテレビのインタビューに応じ、「われわれが、性的指向に基づいた差別を含むいかなる分野での差別も容認しないということを明確に示したかったことは、疑いの余地がない」と述べた。

 オバマ氏が指名した代表団メンバーには、同性愛を公言する元男子フィギュアスケート選手のブライアン・ボイタノ(Brian Boitano)さんや、元女子アイスホッケー選手のケートリン・ケーホー(Caitlin Cahow)さんが含まれている。また、女子テニス界の伝説的選手で、同性愛者の権利活動家でもあるビリー・ジーン・キング(Billie Jean King)さんも開会式に出席予定だったが、母親の病気を理由に辞退している。

 オバマ大統領のインタビューに先立ち、ロシアのドミトリー・コザク(Dmitry Kozak)副首相は6日、五輪中に同性愛者の権利を主張する行為は、スポーツイベントでの「プロパガンダ」を禁じた五輪憲章とロシアの法律に抵触するとして、五輪の観戦客や出場選手に対して警告を発していた。(c)AFP