【1月28日 AFP】国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長(60)は27日、2014年ソチ冬季五輪に出場する選手に向け、競技中やメダル授与式で政治的な発言をした場合は処罰があり得るが、記者会見中ならば何を発言するのも自由だと述べた。

 来月7日に開幕を控えているソチ冬季五輪については、不正行為疑惑やテロの脅威、ロシアが最近制定した反同性愛法などが物議を醸している。

 昨秋のIOC総会で前任のジャック・ロゲ(Jacques Rogge)前会長から引き継いだドイツ人のバッハ会長は27日の会見で「たとえどんなに善良な信念からだとしても、五輪を政治的示威行動の舞台として使ってはならないことは非常に明確だ。一方でまたアスリートにも言論の自由があり、ゆえに記者会見の中で彼らが政治的な発言をしたいのならば、そうすることはまったく自由だ」と述べた。

 その上でバッハ会長は「五輪の前には常に政治的な論争がある」ものだが「まず第一に(五輪は)スポーツ(の大会)であることは世界中の人々が分かっていると思う」と述べ、そうした懸念や論争はこれまでの五輪でも一度大会が始まれば消えてきたと語った。(c)AFP