【1月7日 AFP】ソチ冬季五輪の開幕まで1か月となった7日、ロシアは開催地の同国南部ソチ(Sochi)で、五輪史上最大規模となる警備態勢を開始する。ロシア南部では昨年末に連続自爆事件が起きており、五輪を前に新たな攻撃が懸念されている。

 2月7~23日の日程で開催されるこのスポーツの祭典により、同国で14年にわたり続くウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)体制に世界の注目が集まることとなる。その警備には、3万7000人余りの分遣隊に加え、装甲車に乗った陸軍兵士らや、黒海(Black Sea)を巡回する海軍兵士らが当たる予定だ。

 500億ドル(約5兆2200億円)の予算が投入され、しばしば「プーチン大会」とも呼ばれるソチ冬季五輪プロジェクトだが、すでに同性愛者らに対する露政府の差別的対応や、その他多くの人権侵害の疑惑により、欧米各国首脳からは冷ややかな対応を受けている。

 先月には同国南部ボルゴグラード(Volgograd)で計34人が死亡する連続自爆事件が起きたばかりで、隣接する北カフカス(North Caucasus)のイスラム武装勢力が、世界の注目を集める五輪を狙った攻撃を画策しているとの懸念が再浮上した。