【1月23日 AFP】英国で初めて高速道路沿いに立地するパブが21日、ロンドン(London)西方のビーコンズフィールド(Beaconsfield)にオープンした。反対派は、運転手が誘惑に負けて飲酒運転が増えると警告している。

 このパブは、英パブチェーン大手、J Dウェザースプーン(J D Wetherspoon)が経営する「ホープ・アンド・チャンピオン(The Hope and Champion)」。ロンドンと国内第2の都市とされるバーミンガム(Birmingham)とを結ぶ高速道路M40沿いにあるサービスエリアに開業した。

 食事もとれるパブ兼レストランで、営業時間は午前4時から翌午前1時まで。年中無休でイギリスの伝統的なエールビールの他、ノンアルコール飲料や温かい飲み物も提供する。アルコール類は午前9時から注文できる。

 支配人のスティーブ・ボールドウィン(Steve Baldwin)氏は主に高速道路の利用者向けのパブとしたうえで、「周辺地域の人たちに利用してもらう店でもある」と付け加えた。しかし、交通安全の推進団体などは「危険な傾向」と懸念を示している。

 英国王立自動車クラブ(Royal Automobile ClubRAC)が高速道路沿いにパブが開業することの賛否を2000人に尋ねたところ、賛成はわずか12%だったという。

 RACの広報担当ピート・ウィリアムズ(Pete Williams)氏は、「(パブの)開業は常識に反していると思える。危険であり不要な店だ。出店場所は他にもたくさんあるのに、なぜ、あえて高速道路のサービスエリアを選ぶのか。たやすくアルコールが手に入るということは、飲酒運転の可能性を高めるだけだ」と批判している。(c)AFP