ドイツ、「ビール純粋令」でユネスコの無形文化遺産登録目指す
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【12月3日 AFP】ドイツのビール醸造業者らは、5世紀前から遵守されているビールの純度に関する法律について、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の無形文化遺産への登録に値するとの考えを表明した。
ドイツ語で「ビール純粋令(Reinheitsgebot)」と呼ばれるこの法律は、1516年にドイツ南部バイエルン(Bavaria)州で制定され、1906年に全国で採用された。法律は、ビールの原料として水、モルト、ホップ、イーストのみを使用し、香料や保存料は加えないよう定めている。
独醸造家らの団体「German Brewers Federation」のハンス・ゲオルク・エリス(Hans-Georg Eils)代表は、「もしドイツが今も議論の余地のないビール大国だとみなされているとしたら、それはビール純粋令のおかげだ」と話し、世界遺産への登録が認められれば、「ドイツのビール醸造業者や麦芽製造業者への賛辞になるとともに、励みにもなるだろう」と付け加えた。
ドイツのビール醸造業者らは、数ある業種の中でもパン製造業者と並んで、その職人技のユネスコ無形文化遺産への登録を求めている。無形文化遺産には、アルゼンチンのタンゴ、イラン南西部の絨毯(じゅうたん)の織布製造技術、フランスの食文化などが登録されている。
ドイツは今年、ユネスコが2003年に採択した「無形文化遺産の保護に関する条約(Convention for the Safeguarding of the Intangible Cultural Heritage)」への153番目の締約国となった。ドイツの14州と2特別市は、登録の必須条件となっている国別目録に掲載される可能性のある提案項目を集めた。
ドイツのビール製造量は欧州最大だが、年間1人当たりのビール消費量は、ここ数年減少を続けている。(c)AFP