【1月10日 AFP】古代ローマ人はキリンやフラミンゴ、さらには遠くインドネシアから運ばれた各種のスパイスを食べていたことが、イタリア南部ナポリ(Naples)の近くにある古代ローマ都市ポンペイ(Pompeii)の発掘調査を基にした研究で分かった。

 研究を行ったのは、考古学者のスティーブン・エリス(Steven Ellis)氏が率いる米シンシナティ大学(University of Cincinnati)の研究チーム。発掘した食品廃棄物を調査したところ、ポンペイで食べられていた物は、これまでに考えられていたよりもはるかに豊かで、種類も豊富だったことが分かったという。

 排水溝やゴミ捨て場で発見された廃棄物の中で最も多かったのは、穀類、果物、木の実、オリーブ、レンズ豆、地元で捕れた魚、卵などだったが、他にも、スペイン産の塩漬け魚や外国産の貝類やウニなど珍しい食べ物の廃棄物も残されていた。

 ある住居の排水溝からは、キリンの関節が発見された。エリス氏は、同大学が出した声明の中で、「イタリアの古代ローマ都市における考古学の発掘でキリンが見つかったのは今回だけだと思う」と述べている。