【1月10日 AFP】ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボ(Sarajevo)の路上で60年間靴磨きを続け、市民から「ミソおじさん(Uncle Miso)」と呼ばれて親しまれていたフセイン・ハサニ(Husein Hasani)さんが今週6日、心臓疾患のため死去した。83歳。ロマ系ボスニア人のハサニさんは、1992~95年のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争中のサラエボ包囲時も、いつもと同じ場所で靴を磨き続け、市民の間で伝説的な存在となっていた。

 8日に営まれた葬儀にはハサニさんの親族に加えて多数の市民が集まり、「ミソおじさん」との最後の別れを惜しんだ。チトー(Tito)通りのファストフード店前には、持ち主を失った椅子にハサニさんの写真が飾られ、花と靴1足がささげられた。(c)AFP